『朝日新聞 日本型組織の崩壊』を読んで
Amazon.co.jp: 朝日新聞 日本型組織の崩壊 (文春新書): 朝日新聞記者有志: 本
朝日新聞の社内の人自身が朝日新聞という組織について書いているということで興味をもち、読んでみました。
内容は、吉田調書・吉田証言問題の中で、朝日新聞という組織に何があったのか、また朝日新聞の体質が克明に書かれていました。
これからマスコミやジャーナリストを志望する学生は、業界研究の一環として読んでみると面白いと思います。
朝日新聞内の、「歪んだエリート意識」、「人事のあり方」、「硬直した官僚組織」、「責任のなすりつけ合い」などなど、社内の人が書いているだけあってリアリティがあります。そのリアリティにページをめくるのが億劫になってきますが…
新聞は、年々部数を減らしておりまた、ネットメディアの隆盛もあり、岐路に立たされています。そのような中での、今回の朝日新聞の体質を書きだした本の意味は大きいと思います。
この本に書かれた体質が続けば、読者に見放されるのはもちろんのこと、朝日新聞を目指す若者からも見放されるでしょう。
それが、朝日新聞にとって、さらに言えばジャーナリズムの危機なのではないでしょうか。